Gaia Times
180?年 3月14日
謎のマフィア団、またしてもお手柄?
 昨夜遅く、リンドブルム郊外でマフィア団同士による麻薬の取引が行われるとの情報を入手したシド・ファブール大公殿下は、現場に約100名の兵士を急行させ、麻薬を売買しようとしていた異国のマフィア団のボスを含むメンバー約30名を一斉に捕縛することに成功した。押収された麻薬は、末端価格にして約7000万ギルに相当しており、これを未然に防いだことに大公殿下はホッと胸を撫で下ろしている。
 なお、現場から瞬く間に逃走したもう一方のマフィア団は一月ほど前に、とある貴族の屋敷を襲撃し、金品を強奪したマフィア団と同一らしく、城では現在彼らの行方を追っているが、捜査は間もなく打ち切られる模様。
 理由について大公殿下は、「前回の事件でも手がかりは全くつかめなかったため、捜査は時間と労力の無駄であろう」との声明を出している。

マフィア団壊滅!
 捕縛されたマフィア団の一味は、麻薬や武器の密売によって裏社会に大きな勢力を築いていたようだが、今回の事件により事実上壊滅すると見られている。


目撃情報を基にして描かれたマフィア団の集合絵
現場にはこの他にも5人ほどいたらしい
画:むふふ絵チャット隊
逃走したマフィア団について
 本紙では逃走したマフィア団について独自に調査を試みた結果、驚くべきことにリンドブルム以外でも出没しており、さらに各国で大犯罪を犯しているにも拘らず人々から多大な人気があることが明らかとなった。そこで、このマフィア団が今まで関わった事件や、これまでに明らかとなっている事実について幾つか記してみた。

1:メンバーの数は10人程度。絵の5人以外にも金髪の青年、顔がそっくりな亜人種の双子、10歳前後の男の子と女の子の姿が目撃されている。また、絵中央の赤髪の青年はクールな性格のためか、特にうら若き女性からの人気が凄いらしく、とある人気小説家の女性Sさんは昨夜街中で彼を目撃し、さらに目が合ったため感激のあまり、「生きててよかったー!」と歓声を上げたほど。

2:このマフィア団が初めて世に姿を現したのは、一月ほど前の夜にリンドブルム貴族の屋敷が襲撃された時である。僅かな時間で屋敷の者を全員縛り、ギルや金品を全て奪って逃亡したのだが、数分後に城の兵士が駆けつけて現場検証を行った際、屋敷の主の挙動に不審を抱いた小隊長が屋敷内の捜索を命じたところ、なんと3日前に独りで城下町へ遊びに行ったまま行方不明となっていたエーコ公女を含む10人ほどの子供たちが閉じ込められていたのを地下室で発見。主を含む数名が捕縛された。取調べの結果、後日子供たちを奴隷商人に売り飛ばすつもりだったらしく、もしマフィア団が押し入らなければ二度と親元へ帰ることはできなかっただろうと街では噂されており、子供たちの両親は口々にマフィア団への感謝の意を述べていた。

3:次に現れたのは二週間前、トレノ上空を遊覧飛行していた飛空艇をハイジャックし、トレノ貴族たちが所持していた金品を全て巻き上げ、彼らと共に乗船していたガーネット女王陛下を小型飛空艇に乗せて誘拐した。誰もが女王陛下の安否を気遣ったが、数日後に無事な姿で城に帰還した。女王陛下の話によると、どうやらマフィア団は女王陛下を無理にトレノへ招いた(目的は女王陛下との婚約を取り付けることであろう)貴族連中に一泡吹かせるのが目的だったらしい。そのため、すぐにダリ村付近で解放され、そこへ偶然通りかかったジタン・トライバル氏に護られながら帰路に着いたのだそうだ。この事件でジタン氏とガーネット女王陛下の仲は一層深まったものと見られ、二人の仲を応援する人々は皆、誘拐犯であるはずのマフィア団を褒め称えているそうだ。

4:一週間前はブルメシアに出没し、チョコボ車を数台襲撃したが、被害者の全員が狩猟禁止となっている魔物を狩る密猟者であったため、全員が即連行されることになった。ちなみに、観光客や輸送物資を運んでいるチョコボ車は一台も襲撃されることはなかった。

 これらの事実に基づいた結果、彼らは決して悪人の集まりではないようだが、本紙では今後も引き続き彼らを調査し、真実を追究する方針である。
ケンカするほど仲が良い?
 今朝方、人気劇団『タンタラス』のアジト前で傷害事件が発生したという通報が城にもたらされ兵士数名が駆けつけたところ、団員の一人ブランク氏が傷だらけで道端に倒れているのを発見。すぐに犯人を捜索したところ、何と仲間の女性団員ルビィさんとの痴話ゲンカでこうなったことが判明した。ケンカの原因は、昨夜ブランク氏が街中で、とある女性に色目を使っていたとルビィさんがヤキモチを焼いたからだそうだ。
 団長のバクー氏の話によると、この二人のケンカは日常茶飯事で、今では誰も止める者がいない(むしろ止めたら殺される)とか。ルビィさんも一応反省しているらしく、兵士も今回は二人に注意するだけにとどめたようだ。
 それにしても、女性相手に負けてばかりとは何とも情けない話である。ブランク氏には例の赤髪の青年の爪の垢でも煎じて飲ませたいものだ。
勝利の女神現る!?
 5日の深夜から6日の未明にかけて『サッカー』と呼ばれるスポーツ競技が異国で行われ、『JAPAN』という国が2―0で劇的な勝利を収めた。勝利の要因は選手たちの技量とチームワークなのは確かだが、一部の人が『勝利の女神』と呼んでいる人気女性画家Lさんが『JAPAN』勝利のために懸命に応援したからでもあるらしい。
 なお、今後もRさんは『JAPAN』を応援し続ける模様で、そのため『JAPAN』のアテネ行きは100%確実と見られている。
【追記】
 現地時間の18日夜、『JAPAN』は見事に勝利を収め、アテネ行きの切符を手に入れた。これもLさんが『JAPAN』の勝利を信じ、ずっと応援し続けてきたからだと巷で評判となっている。
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