テラの暗殺者X(1)


1800年 3月2日 AM 6:00


ここはガイアとは別の世界に存在するテラ――――
そこがトランスしたクジャの手によって崩壊を始めていた。
クジャはガーランドから己の魂のリミットが残り少ないことを聞き、絶望してテラを破壊し始めたのだった。
ガーランドの居城パンデモニウムも崩れ落ちていった。
しかし、その地下深くの研究室から一人のジェノムが目覚めた。


その頃、テラにある唯一の村ブラン・バル――――
そこはまだ被害が及んでいなかった。
しかし、ここの崩壊も時間の問題であった。
外れに一隻の巨大な飛空艇――――インビンシブルが待機していた。
ジタンとガーネットは走り回ってジェノムたちに逃げるよう説得していた。
そして、大部分のジェノムたちを乗り込ませた。
そして――――


「ダガー! ジタンはまだか!?」
フライヤがガーネットに尋ねた。
ここもとうとう崩壊が始まっていた。
だが、ジタンがまだ来ていない。
「もう少し待って!! あとひとりジェノムを探してるはず・・・・・・。」
その時、ジタンが最後の一人――――自分たちをここまで連れてきた少女――――ミコトを連れてきた。
「待たせたな!!」
「ジタン!!」
ガーネットは安心した。
もしかしたら、間に合わないのではと思ったのだ。
「すまない、遅くなって・・・・・・だがこれで全員だ。」
「よし急ぐのじゃ! 崩壊前に出発するぞ!!」
フライヤ、ダガー、ミコトの順でインビンシブルに乗りこむ。
そして、ジタンが最後に乗りこもうとしたその時、ジタンの体が突然黒い光に包まれた。
「ジタン、どうしたの!?」
ガーネットがジタンの異変に気付いた。
しかし次の瞬間、ジタンの姿は跡形もなく消えていた――――

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