『スタイナー×ベアトリクス』

国への忠誠が誰よりも厚い、生真面目な王宮騎士と大陸一の女将軍。

一見対照的ながら、底の部分はまったく同じ二人です。


場所 台詞と考察
出逢い 二人の出逢いについては語られていませんが、ベアトリクスが城に仕官してきた後に会ったというのが妥当でしょう。
アレクサンドリア城
(ゲームスタート前)
1789年の御前試合で対戦し、スタイナーがまぐれで勝利する。
アレクサンドリア城
(ガーネット誘拐時)
ガーネットがいなくなった事をゾーンとソーンが伝えに来た際、スタイナーは通そうとしないがベアトリクスは用件を承る。
スタイナー:「いまは誰も通すなと言われている! また後でやってまいれ!!」
ベアトリクス:「火急の用件ですか?」

ソーン:「そうでごじゃ〜る」
ゾーン:「火急も火急、大至急も大至急でおじゃ〜る」

ベアトリクス:「ならば、私が用件を取り次ぎましょう!」
(なぜわざわざ大声で……?)
ソーン:「頼むでごじゃ〜る」
ゾーン:「頼むでおじゃ〜る」

スタイナー:「うぬぬぬぬ、ベアトリクスめ、でしゃばったことをぬかしおって〜!」


そしてブラネから命じられガーネットを捜す。
ちなみにベアトリクス隊の持ち場は女王の間周辺、プルート隊はその他。
(この時点での二人は仲が悪いというか、反目しているというか……。とにかく良好ではないようだ)
再会するまで
(スタイナー)
スタイナーは再会するまでベアトリクスの事を口にするどころか思い出してもいない。(当たり前か)
再会するまで
(ベアトリクス)
一方のベアトリクスは……。
【レッドローズ】
アレクサンドリア兵:「ベアトリクス様、お疲れ様でした」
ベアトリクス:「ブラネ様は、どうしておられますか?」

アレクサンドリア兵:「ブラネ様はベアトリクス様のお帰りを心待ちにしておられます。さぞや、勝利の賛嘆をあびせられることでしょう! もはやスタイナーの率いるプルート隊なんて目じゃないですね!!」

ベアトリクス:「無駄口をたたくのはよしなさい!」
(なぜ名を出したとたんに怒る?)
アレクサンドリア兵:「す、すみません……」

黒魔道士兵を見て……。
ベアトリクス:「私は、あのような心を持たぬ者たちと同じ働きしかできないのか……。これでは行方をくらましたスタイナーのほうがいくらかましではないのだろうか……」
(牢に入れられてる事を知らなかったようだ)
アレクサンドリア城
(ダガー救出時)
女王の間で再会。
ベアトリクス:「お久しぶりですね、スタイナー。これまで、どこに行っていたのですか? まさか、このようなケダモノたちと遊んでいたわけではないでしょうね?」
(殺さずに遊んでいたのはあなたでは……?)

そして対決。
ベアトリクス:「アレクサンドリアに刃向かう者は、私が許しません!」
ベアトリクス、クライムハザードを使用。(なぜこの時だけ?)
ベアトリクス:「もう、この地には足を踏み入れぬことです……」

その後、両者とも真実を知る。
ベアトリクス:「やはりブラネ様は、ガーネット様の命を取ろうとしておられたのです……」
スタイナー:「なんだと〜〜〜っ! ブラネ様がそのようなことをするはずが……。」
ベアトリクス:「スタイナー、もはや答えはひとつしかないようです……。長い間の迷いが解けました……。やはり私は間違っていたのです……」

そして、ガーネットを殺そうとするブラネに反旗を翻す。ベアトリクスはフライヤとその場に残り、スタイナーはガーネットたちと一旦は行動するが……。
スタイナー:「自分は果たしてこの場所にいて良いものであろうか?」
ジタン:「どうしたんだよ? スタイナーのおっさん!」

スタイナー:「忠誠を誓ってきたブラネ様に刃を向けたベアトリクスと……。自らの仲間を殺されながらも、共闘して姫さまを守ろうとしてくれているフライヤ……。ブラネ様が本気で怒ってしまった以上、彼女たちの命を取りかねん! ジタン、おぬしに頼みがある!」


スタイナー、ガーネットをトレノに行かせるようジタンとビビに依頼し、階段を駆け登ってベアトリクスたちと合流。
フライヤ:「さすがにキツいのう……」
ベアトリクス:「まだ気を抜くのは早いようです!」

スタイナー:「ベアトリクス!! フライヤ!!」

ベアトリクス:「スタイナーではありませんか!?」

スタイナー:「プルート隊隊長……アデルバート=スタイナー……。誉れなる御両名に加勢いたしたく、ただいま、はせ参じました!」

フライヤ:「あいさつは後じゃ!」

その後、ボロボロになって出て来たところをブランクとマーカスに担がれてルビィの小劇場へ。
アレクサンドリア城
(ガーネット即位時)
ブラネの墓の前で……。
ガーネット:「スタイナー、ベアトリクス……。これが現実なら、現実とは何と酷いものなんでしょう。わたくしは、まだ母の行ったことが事実なのだと思うことができません……」
ベアトリクス:「姫様、すべてはわたくしの……」

スタイナー:「いや! このスタイナーの力不足のせいであります!!」
(かばった……のでしょうか?)
ガーネット:「ふたりとも、ありがとう……。これからは、このアレクサンドリアを背負っていかなくてはならない運命です。ふたりとも、どうかわたくしの至らないところをこれからも助けてくれませんか?」
スタイナー:「当然であります!」

ベアトリクス:「御意!」

ガーネット:「ありがとう、よろしくお願いします」
アレクサンドリア城
(ラブレター時)
エーコ、ジタンの気を引くためにラブレターを書いてジタンに届けようとするが、トラブルによりバクーに頼む。
だが、バクーはスタイナーとの言い争いの最中に手紙を落としてしまい、それに気付かずに立ち去る。そしてスタイナーも立ち去った直後、手紙を拾ったのは……。
ベアトリクス:「大声がすると思ったら、やはり、スタイナーでしたか……。ふぅ……。ガーネット様をお迎えするという大事なこの時に、何か心の奥底に今まで感じたことの無い痛みがある……。この痛みは……? ん? スタイナーの落とし物か? なになに?」

『夜空が月のペンダントで着飾る頃、私は船着場であなたが来られるのを待っています』

ベアトリクス:「な、なんですか、この手紙は!? これは、もしかして……スタイナーから私へのラブレター? スタイナー……」(なんと都合のいい勘違いを……)
(ジタンたちがガーネットに会いに来た時はスタイナーから目が離せなかったでしょうな)

その夜、事情を知らないエーコは船着場でジタンを待っていたが、ガーネットのことしか彼の頭には無いことを知ったため今夜は帰ろうとする。しかし……。
エーコ:「あっ! 誰か来るわ! ジタンかしら? 急いで隠れなくちゃ!」
エーコ、隠れる。
ブランクとマーカスがやって来る。
マーカス:「兄キ、誰もいないみたいっスよ」
ブランク:「ちょっと来るのが早かったかなぁ……」
マーカス:「……かもしれないっス。でも、いったい誰なんスかね? 兄キにラブレターを書いたのは……」
ブランク:「そりゃ……、おまえ……、この文面を見りゃ超べっぴんさんが書いたのに決まってるだろ?」
(確かに『将来の』べっぴんさんだが)
マーカス:「ほんとっスか? 兄キいつも『俺はモテる』とか何とか言いながらモテてるところなんて見たことないっスよ……。だいたいその手紙だって兄キが直接受け取ったわけじゃなくて兄キがこっそり城の様子を見に行った時に頭の上に落っこちて来ただけっスよね?」
(ベアトリクスが落としたのか?)
ブランク:「だから言ってるだろ? 直接、手渡すのがはずかしくてそういう方法を取ったのに決まってるって……。それにおまえ、俺がモテないなんて疑ってるみたいだけど、それは間違ってるぜ。本当にモテる男は近寄りがたいもんだから、なかなかモテるところをだな、見せることは……」
マーカス:「あっ、兄キ! 誰か来たっスよ!」
ブランク:「おいマーカス……ひとの話は最後まで聞けよ!」
マーカス:「兄キ、隠れるっス!」
ブランク:「やれやれ……」
ブランク、隠れる際に手紙を落とす。
スタイナーがやって来る。
スタイナー:「今後はより一層警備を強固にせねばなるまい! 朝も昼も夜も雨の日も風の日も晴れた日も身を粉にして厳重な警備を行うのである!! 右よーし! 左よーし! お? このようなところにゴミクズが……。いや、これはゴミクズではなくて手紙のようであるな……。なになに……」

『夜空が月のペンダントで着飾る頃、私は船着場であなたが来られるのを待っています』

スタイナー:「な、な、な、な、な、なんと……。こ、これは恋文ではござらんか!? いったい誰が誰へ宛てた恋文なのであるか!? う〜む、宛名も送り主の名も書いておらんな……。まさか、自分がこの場所を通ることを知った者がこの場所に手紙をさりげなく置いたのではあるまいな? だとすると、いったい誰が……」(どいつもこいつも……)
そこにベアトリクスが現れる。
ベアトリクス:「スタイナー……」
スタイナー:「ベアトリクス……。まさか、おぬし……」

エーコ:「(ドキドキ……。これがオトナの恋って言うやつかしら?)」
マーカス:「(あ、兄キ……。)」
ブランク:「(シッ、だまって見ていろ!)」

ベアトリクス:「スタイナー……」

スタイナー:「ベアトリクス……」

両者、歩み寄る。
エーコ:「(どうなるのかしら? どうなるのかしら?)」
マーカス:「(お、俺、鼻血が出そうっス……)」
ブランク:「(バカッ、親指でも突っ込んで我慢してろ!)」

スタイナーとベアトリクス、さらにお互いの距離を縮める。
その時!
バクー:「ヘブション! ヘブション!」
その音に両者、離れる。ベアトリクスに至ってはしゃがみこむ始末。
ブランク:「ボス!?」
エーコ:「あーあ、せっかくいいところだったのに!」

(多くの人間に一部始終を見られていた事を知った二人の表情はどんなものでしょう? とにかく二人の愛はここから始まったのでありました)
アレクサンドリア
(襲撃時)
アレクサンドリアとガーネットと民を守るため共闘する。
スタイナー:「覚悟は良いか、ベアトリクス!」
ベアトリクス:「今宵、この命が露と消えようとも私は一向に構いませぬ!」

スタイナー:「良い心掛けだ! 行くぞ、ベアトリクス!!」

無数の霧の魔獣と戦い続けて……。
スタイナー:「大丈夫か? ベアトリクス!」
ベアトリクス:「ええ、私なら大丈夫です。それよりも……。それよりもスタイナー、あなた、少し手傷を負ったのではありませんか?」

スタイナー:「ふふふ、自分はあれくらいの攻撃など、なんとも思わぬわ! また来たぞ!」

霧の魔獣と戦闘。
ベアトリクス:「このままではラチがあきません。いちど城へ引き返しましょう!」
スタイナー:「いや、このままでは姫さまに顔向けできん! 自分は姫さまとアレクサンドリアと、そして……。
そして、ベアトリクス! おまえをも必ず守ってみせる!!
ベアトリクス:「スタイナー……」

スタイナー:「まだ気は抜けんぞっ!」

霧の魔獣と戦闘。
スタイナー:「ベアトリクスよ、おまえと言葉を交わせるのは、もしかすると、これが最後になるかもしれんぞっ!」
ベアトリクス:「もとより覚悟はできてます!」

スタイナー:「もはや、おまえの顔を見ることすらかなわぬが、最後にこれだけは伝えておこう!」

ベアトリクス:「いいえ、もうその先の言葉は言わないでください!」

スタイナー:「いいや言わせてくれ!!」

ベアトリクス:「いけません! その言葉は私たちが再び生きて会うことができた時にっ!!

(そして、二人は生き別れとなり、スタイナーはリンドブルムへ脱出。ベアトリクスは消息不明に)
リンドブルム巨大城
(復興後)
スタイナー、戦いの様子をシドに話す。
スタイナー:「……しかし街は壊滅状態、多くの無関係な命も奪われたのであります」
シド:「うむ、そうじゃったブリ」
オルベルタ:「さぞ、ガーネット様もつらい思いをされておりましょう……」

スタイナー:「街は極度の混乱状態にあり、多くの臣民は死に直面して恐怖していたであります! 自分とベアトリクスとで民のためにモンスターと戦いましたがそれは厳しい戦いでありました! 自分もあの混乱の中で死を覚悟したのであります。そしてベアトリクスとはそのまま生き別れに……」
アレクサンドリア城
(崩壊後)
ジタン、復興作業の指揮をしていたベアトリクスと再会する。
ベアトリクス:「見ての通り、アレクサンドリアはかんぷ無きまでに破壊され尽くしました。私もあの混乱の中、スタイナーと共に何とかしてアレクサンドリアを守ろうとしたのですが……。自分の力の無さを思い知りました……」
ジタン:「スタイナーのやつ、心配していたぜ。なぜ連絡を取らないんだ?」

それはモグネットが機能しなくなっていたから――――ではなくて、なぜでしょうね? それよりスタイナーはやはり心配していたようですね)
イーファの樹上空 ベアトリクス、レッドローズで援軍に駆けつける。
コッヘル:「ベアトリクス様ぁ!! 船が突き破られますぅ!!」

ベアトリクス:「うろたえてはなりません! あなたがたの上官が死地におもむこうとしているのですよ! これしきのことで騒いでいてはプルート隊の名折れではないのですか!?」

ブルツェン:「……スタイナー隊長が心配で、いてもたってもいられないからって来たくせにさ……」

ベアトリクス:「何か言いましたか!?」

(もう知っているとは……さすがは情報収集コンビ)

インビンシブル船内……。

スタイナー:「レッドローズ!? まさか……ベアトリクスか!?」
ジタン:「へっ! とんでもない女にホレちまったもんだな!!」
スタイナー:「貴様に言われたくはないのである!」
ガーネット:「ちょっとスタイナー! それどういう意味!?」
(スタイナーの気持ちも解るよ。城から飛び降りたり、眠り薬を入れたり、勝手に行方不明になったりするような主君では気苦労が絶えなかったろうな)
月日は流れた…… 戦いが終わってアレクサンドリアも復興したが……。
ベアトリクス:「この部屋とも別れの時が来たか……。私の想い出は、このセイブザクイーンと共に……。私の使命は終わった……。さらば、アレクサンドリア……」


このまま彼女は城を出るのかと思いきや……。
スタイナー:「待て、ベアトリクス! どこへ行くのだ?」
ベアトリクス:「どうか理由は聞かないでください」

スタイナー:「理由などを聞きたいのではない! つまり……その……。自分は、もう二度とおまえを失いたくないのだ!!

ベアトリクス:「スタイナー……」

スタイナー:「
これからも一緒にガーネット女王をお守りして欲しいのである!
ベアトリクス、スタイナーに駆け寄り……(フェードアウト)
(今回は誰の邪魔も入らないでしょう……♪)
エンディングにて めでたく、ベアトリクスは城に残ることになったわけで……。
最初の頃の険悪さがまるで嘘のようになっているわけで……。
まとめ この二人は本当に偶然が重なりまくって結ばれたわけですが、ラブレター事件までは相手の事を何とも思っていなかったということには疑問が残ります。
特にベアトリクスですが、アートミュージアムには「密かにスタイナーのことを想っていた。」とあるらしいです。(未確認です)
それなら、レッドローズでの態度が解りますが……。

面白かったのは、『僕たちの好きなファイナルファンタジー』の『両者とも愛に飢えていたのかもしれない』という文章です。(両者とも約30年恋というものを知らなかったわけだから無理もない)
この二人はジタガネのように身分の問題もなさそうだし、フラフラのような悲恋もなさそうなので最もすんなりと結ばれると思います。

ここから先は私の勝手な裏設定。実はこの二人は以前に付き合っていたことがあったが、ケンカ別れして反目するようになった。しかし、心の中では想いあっていたためラブレターの時都合の良い勘違いをしたのだ……。(やはり無理があるか……)










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