Gaia Times
1800年 1月16日
城下町にパック王子の姿が!?
 「ガーネット王女が誘拐されたらしい」 「ブラネ女王陛下が密かに戦争を起こそうとしておられる」など、アレクサンドリアでは昨夜の劇場艇砲撃から、このような情報が錯綜しており、当局でも確認作業を急いでいるが、またしても未確認情報が飛び込んできた。
 ブルメシア第一王子のパックが上演前の城下町で目撃されたというのである。目撃者の話によるとパック王子と思われる男の子は、とんがり帽子の男の子と一緒に屋根を伝って城に入ったとか。
 もし、それが本当にパック王子であるならば、なぜアレクサンドリアを訪れたのであろうか? 知ってのとおりブルメシアは半鎖国的な政策を執っているため、王族でも国外に出るのは難しいはずなのである。
 詳細はブルメシア支局からのモグネットを待つしかないが、先程から城下町の出入りが禁じられたことにより、いつ手紙が届くのか全く分からない事態となっている。

城下町で目撃されたパック王子と思われる男の子(左)と、彼と一緒に行動していたとんがり帽子の男の子(右)
画:森の画家キコリ
アレクサンドリアがブルメシアに宣戦布告!
 恐れていたことが現実となってしまった。城からの発表によると、アレクサンドリアが先程ブルメシアに宣戦布告し、すでにベアトリクス将軍率いる部隊を北ゲートのメリダアーチに侵攻させたとのことである。さらにブラネ女王陛下も声明を出され、『ブルメシアがアレクサンドリア侵攻を企てていた確たる証拠を掴んだため』と、国民に開戦の理由を明らかにされた。これに対してブルメシアは、『全て事実無根である』とアレクサンドリアに抗議の文書を送る一方、北ゲートにも兵を派遣して防備を固めさせる模様だが、兵の中に半信半疑な者が多いことや、あまりにも突然の宣戦布告に対応が遅れており、北ゲートの防衛はもはや絶望的と見られている。
 なお、リンドブルムは数ヶ月前にアレクサンドリアとの国境に配備してある飛空艇の数を増やした以外は今のところ目立った動きを見せていない。どうやら近頃のモグネットの不調が原因で開戦の情報が届いていないらしい。
 とにかく30年近く続いてきた平和が破られたことにより、現在民衆の間では不安と恐怖が広まりつつある。
戦争に賛成? 反対?
 本紙はアレクサンドリアの住民を対象に意識調査を行ってみた。結果は以下の通りである。

(1)今回の開戦には賛成? 反対?
  賛成(7%) 反対(66%) 分からない・その他(27%)
≪賛成と答えた人の多くが城の関係者だった。立場上、反対できなかったようだ≫

(2)開戦に踏み切ったブラネ女王陛下の決断は正しいと思うか?
  正しいと思う(10%) 思わない(52%) 分からない・その他(38%)
≪『分からない』と答えた人の多くが、「戦争には反対だが、あの聡明な女王陛下が間違ったことをするとは思えないし……」とジレンマに陥っていた≫

(3)誰かが女王陛下を唆したとは考えられないか?
  考えられる(81%) 考えられない(13%) 分からない・その他(6%)
≪やはり女王陛下が戦争を企てたとは考えたくない国民が多いようだ≫

 ちなみに、以下のような意味不明の回答をした者もいた。この非常事態に何を考えているのであろうか?

●みんなどこ行ったんや〜。(18歳・酒場で飲んでいた女性客)

●ワタシ、やっぱり沼に帰るアルね。(70〜90歳?・宮廷料理長)

●ここはどこ? 私はだれ?(25歳・ネズミ族の男性)

●メェ。(年齢不メェ・自称ヒツジ族の歴史学者)
独占インタビューを敢行!
 本紙はアレクサンドリアの要人二人へのインタビューに成功した。

1:ベアトリクス将軍
―――この度は先陣を命じられたそうですが、決意の程はいかがですか?
 「ブラネ様のご期待に応えるよう命を懸けて戦うつもりです」
―――巷では今回の開戦を疑問視する声もありますが?
 「……ブルメシアからこの国を守るためです。ブラネ様が開戦に踏み切ったのも止むを得ないことだと思います」
―――今回の作戦の内容を詳しく教えてもらいたいのですが。
 「軍事機密なので、この場で明らかにすることはできません」
―――そうですか。ところで、同僚のスタイナー隊長は出撃されないそうですね。一部情報によると行方不明だとか。
 「かえって好都合です。スタイナーのプルート隊よりも、私の鍛え上げた部隊のほうが上ということを知らしめてみせましょう!」

2:謎の武器商人K
―――聞くところによると、あなたがアレクサンドリア軍に武器や兵器を供給しているそうですね?
 「そうだよ。ブラネ女王陛下はかなりの金額を支払ってくれるからね」
―――あなたが女王陛下に開戦を勧めたという噂がありますが。
 「違うね。戦争を決意したのは女王陛下御本人の意思だよ。神様に誓ってもいい」
―――失礼かもしれませんが、あなたは一体何者ですか?
 「フッ、僕はアレクサンドリアの勝利と繁栄を心から願う、ただの美しい紳士だよ」

【お断り】
ブラネ女王陛下へのインタビューは今回断念せざるを得ませんでした。昨夜の事件が原因で女王陛下のご機嫌が麗しくなかったためです。
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