Gaia Times
1802年 5月3日
女王陛下の水着写真が盗難!
 先日掲載した盗難事件は昨日無事解決したが、その詳細を本紙が独占入手することに成功。さらに盗まれた物が女王陛下の水着写真であることも判った。
 盗難が発覚した直後、ガーネット女王陛下は城下町に住むジタン氏に奪還を密かに依頼。ジタン氏は、盗まれた物が女王陛下の水着写真であることを知ると、二つ返事でこれを引き受け、友人のブランク氏と共に調査に乗り出した。
 そして数日間不眠不休で歩き回った結果、トレノのウィルソン伯爵が女王陛下の侍女の一人を脅迫し、写真を盗ませていたことを突き止めた。その後二人は伯爵の屋敷に乗り込んだのだが、そこで見た光景は、写真が入っていると思われる封筒を握り締めながら、床に倒れこんでもがき苦しんでいる伯爵の姿だった。なぜこうなったのか分からず二人は困惑したが、とにかくすぐに応急処置を施して病院に運んだ後、封筒を女王陛下に届けたということである。
 なお、伯爵は写真を使って女王陛下や他の有力貴族を脅迫することが目的だったらしく、ジタン氏の兄クジャ公爵のプロマイド写真も数枚発見された。

事件解決後の女王の間での1コマ
ジタン氏がこの後どうなったかは定かではない
(ブランク氏はこの日からしばらく入院した)
画:むふふ絵チャット隊
女王の間で謎の大爆発!
 昨夜遅く、女王の間で突然大きな爆発音が鳴り響いた。女王陛下の身を案じたベアトリクス将軍が駆けつけてみると、そこには真っ黒焦げにになっているジタン氏と、口から泡を吹いて気を失っているブランク氏と、ひどくお怒りのご様子のガーネット女王陛下の姿があった。将軍が女王陛下に原因を訊ねたところ、ジタン氏の失言によってこうなったことが判明した。
 ジタン氏は封筒を届けた際「写真見てもいいかな?」と訊ねたところ、女王陛下は「ちょっとだけよv」と快く了承。そして胸をときめかせながら写真を見たのだが、0.01秒で写真を投げ捨てた。なんと写っているのはガーネット女王陛下の水着姿ではなく、故ブラネ前女王陛下の水着姿だったのである。そして運の悪いことにそれがブランク氏の顔面に落下。ブランク氏は叫び声一つ上げて昏倒した。てっきり現女王陛下の水着写真だと思っていたジタン氏は「オレは、んなもんいらーん!!」と文句を言い、さらに止せばいいのに「オレが…オレが欲しいのは……、ダガーの―――」とあらぬ妄想を膨らませたため、女王陛下はお仕置きとばかりにバハムートを召喚。ジタン氏にメガフレアをお見舞いしたそうである。ジタン氏の気持ちも解るが、早合点した彼が悪いのは明白だろう。しかし、女王陛下はお詫びのしるしとして、後日ある物を彼にプレゼントするつもりらしい。
事件のその後
 その後の調査の結果、ウィルソン伯爵も前女王陛下の水着写真を誤って見てしまったために倒れたことが判明した。どうやら彼も現女王陛下の写真だと思っていたらしい。伯爵は現在も意識不明の重体で、医師も「意識が回復しても、一生悪夢に悩まされるだろう」と診断している。なお、伯爵の財産は全て没収となったが、実行犯である侍女には減収六ヶ月の比較的軽い処分となった。この女王陛下の恩情に彼女は感激の涙を流していた。

 一方、ブランク氏は意識不明の状態から回復し、本紙の取材にも快く応じてくれた。
 「最初からおかしいと思ったんだ……。あの姫さんが自分の水着写真を他人に見せるわけが―――」
(直後、ブランク氏の同僚ルビィさんが見舞いに訪れ、記者が病室から追い出されたため取材は中止に。ちなみに、ブランク氏は全治一週間と診断されたが、その後一ヶ月に延長された。時々室内から聞こえてくる殴打音と叫び声に関係があるかどうかは不明だ)
記念撮影用看板が設置される
 アレクサンドリア領のトグルビーチに、夏を前にして記念撮影用の看板が設置された。看板はグラビアアイドルの水着姿を等身大にかたどって顔の部分を切り抜いた物で、観光客らが空いた部分から顔を出すと簡単に記念撮影できるのが特長だ。なかなかの好評で、すでに感想も寄せられている。

●いいさ…いつか本物はオレだけに見せてくれたら……。
 (18歳 匿名希望)

 ただ一部情報によると、モデルとなったのはグラビアアイドルではなく、なんとガーネット女王陛下本人であるとか。
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